---------------------------------------------------------------------- Digital Image TRX software KG-STV ver.1.0.1 build002→build003差分追加 readme ----------------------------------------------------------------------  このたびはKG-STVのダウンロードおよびご利用、ありがとうございます。  このreadme2.txtはbuild002からbuild003への追加点などを説明した差分説明 書です。基本的な操作方法などはreadme.txtをご覧下さい。  このKG-STVの改良には7.178MHzにて運用されている方も含めて、数々の局長 殿のご協力をいただいておりますことに深く感謝を申し上げます。 ※重要な変更点  build002からbuild003へビルドアップするにはkgstv.exeを従来のものに上 書きするだけでOKですが、以下のように留意すべき変更点がありますのでご 注意下さい。  Outputレベルの調整がKG-STVの画面上から「AF Level」ボタンをクリックす ることで表示されるAdjust input and output level画面に変更されました。  またゲイン算出プログラムを改修したため、従来のOutputレベルの設定値は クリアされますので、お手数ですが再度出力レベルの調整を行って下さい。  従来のCheck ImgボタンがRX CLRボタンに変更されています。これは起動時 に送信画像を予め読み込んだりタブを切り替えることで送信画像を呼び出すこ とができるようになったためです。  送信予想時間はKG-STVのタイトルからタブ画面の右下にある灰色の空間に、 タブでTXを選択したときに表示されるようになりました。ファイルのパスは 表示が省かれました。  ウォータフォールとアイパターン画面の更新頻度が下がっています。これは KG-STVの安定動作化を図ったものです。このためウォータフォール画面では従 来に比べてグラフが下がる時間当たりの量が減りましたが、KG-STVの負荷は以 前に比べて軽減されています。 ○build002からbuild003への変更点  ・タブで送信・受信・ログ画面の個別切り替え機能を追加  ・クリップボードのコピーを1回で全て行えるように変更  ・受信しているモード・符号・スケールサイズを表示するように追加  ・BSRの数をそれぞれ表示  ・Send BSRが1回しか送れない点を改善  ・受信を強制的に完了させるボタンを追加  ・ImageProcessorに対応  ・水平走査に加えて垂直走査とランダム走査を追加  ・ウオータフォールの色変更&色の濃さを調整  ・終了信号および中止信号の送信回数を3回から設定回数に変更  ・入力と出力レベルを専用の画面にて調整・確認ができるように追加  ・他局のBSR補完に対応  ・その他不具合の修正 ○各変更点の説明  ・タブで送信・受信・ログ画面の個別切り替え機能を追加    従来のバージョンでは送信画面と受信画面は1つの画面で表示を行って   いましたが、今回のバージョンからは送信と受信に加えて過去画像のログ   画面をタブで切り替えられるようにしました。    タブを切り替えると各画面に切り替わるのと同時に、タブの右側の開い   た灰色の空間に、     送信画面では送信予想時間     受信画面では受信したコールサイン     ログ画面ではログの日付、時間、コールサイン   をそれぞれ表示します。    起動後は必ず送信画面になり、最後に読み込んだ画像ファイルを送信画   像として読み込みます。ファイルがない場合は読み込まれません。  ・クリップボードのコピーを1回で全て行えるように変更    従来のクリップボードからの取り込みでは、途中でクリップボードにテ   キストなどの異なるデータが入るとBSRなどで同じ画像の送信ができませ   んでしたが、今回のバージョンでは専用のメモリを確保してクリップボー   ドのデータをバックアップするため、一度取り込めば最後まで同じ画像を   使用できます。    なおファイルをドラッグ&ドロップするとクリップボードの画像メモリ   からファイルへと取り扱いが切り替わります。  ・受信しているモード・符号・スケールサイズを表示するように追加    コールサイン表示画面に、画像データ受信中は従来の左上のデータ種類   に加えて、左下にスケールサイズ、右上に符号、右下に変調モードを表示   します。    またタイムアウトした場合は右下にTime out、下記にある強制受信完了   を行った場合は同じ位置にManual finishと緑色で表示されます。  ・BSRの数をそれぞれ表示    画像の受信が完了しBSRがある場合、Send BSRボタンにBSR数を表示しま   す。例えばBSRが50個だったとすると、「Send 50 BSR」と表示されます。    この状態でSend BSRボタンをクリックしてBSRを送出すると、残りのBSR   数がSend BSRボタンに表示されます。    またBSRを受けたときは受信中のBSR数をコールサイン表示画面の左上に   表示し、受信後はResp BSRボタンにSend BSRと同様にBSR数を表示します。   Resp BSRボタンをクリックしてBSRデータを送出する場合もSend BSRと同   様に残りBSRデータ数を表示します。  ・Send BSRが1回しか送れない点を改善    従来のバージョンではSend BSRボタンクリックしてBSRを送出するとボ   タンが押せなくなり、相手局がBSRの受信ができなかったとしてもBSRを再   送することができませんでした。    今回のバージョンではSend BSRは何度でも送出できるように改善しまし   た。    なおSend BSRは、     ・新たな画像を送信画面に取り込んだとき     ・Send Imageボタンをクリックしたとき     ・新たな画像を受信したとき    にリセットされます。  ・受信を強制的に完了させるボタンを追加    相手局の終了信号が受信できなかった場合、BSRの検出などの処理が行わ   れずタイムアウトまで待たなければなりませんでしたが、音声などにより   画像データの送信が終わったと判断されるときは「Finish RX」ボタンを   クリックすることで強制的に受信を完了させ、BSRの検出などの処理を手動   で進めることができます。    なおFinish RXボタンは信号を検出していなければクリックすることがで   きません。またタイムアウトするとクリックできなくなります。    この機能はタイムアウト設定と組み合わせてお使い下さい。  ・ImageProcessorに対応    JA2GRC大塚OMの作成されたImage Processorの画像とログの受け渡しに   対応しました。これにより送信画像の用意や受信画像の処理、ログの記録   などを便利に操作することができます。    Image Processorに画像を送るには、「Log out」ボタンをクリックしま   す。なお、Image Processorが起動していないと     Image editor was not detected.   と表示されます。またコールサインのデータが受信できていないと画像の   転送ができずに、     No callsign data received.   と表示されます。    ログデータはコールサインとモードは受信したデータに対応しますが、   受信レベルや運用周波数はそれぞれ15dBと40mに固定されています。    なおImage ProcessorはKG-STV対応の最新版をお使いいただき、設定方   法や操作方法はImage Processorの説明書をご覧ください。  ・水平走査に加えて垂直走査とランダム走査を追加    HF帯ではフェージングによりブロックが連続して欠落する場合があり、   従来の水平方向の走査では横に連続してブロックが黒くなってしまいます。    そこで走査方向を垂直やランダムに設定することで、ブロックが連続し   て欠落しても連続せずに所々にブロックが黒くなるようにして、画像の劣   化を分散させ軽減することが期待できます。    走査方向の設定は設定画面の     Image block scan direction   で設定を行います。初期設定ではランダムに設定されています。  ・ウオータフォールの色変更&色の濃さを調整    従来のバージョンではウォータフォールは青系でのみ表示されていまし   たが、今回のバージョンではこのほかにモノクロと黄色、フルカラーで表   示するように変更することが可能になっています。    設定を行うには設定画面の     Waterfall display color   で希望する色を選択します。    またプログラム内部で色の濃さの調整を行い、従来に比べてはっきりと   表示するように修正を加えています。  ・終了信号および中止信号の送信回数を3回から設定回数に変更    従来では終了信号または中止信号が3回しか送信していないため、この   信号がフェージングやノイズなどで受信できなかった場合、BSRが検出さ   れないなどの不具合が生じていました。    そこでこの信号の送信回数を1個から最大で30個まで変更ができるように   機能を追加しました。    送信回数を設定するには設定画面の     End and abort command   の上下ボタンをクリックして回数を設定します。初期値では10回に設定さ   れています。送信回数を多く設定すると、送信が終わるのに時間がかかる   ようになります。    回線の不安定なHF帯などでは多めに、VHF以上の回線の安定している場   合は操作性を考慮して少な目に設定して下さい。  ・入力と出力レベルを専用の画面にて調整・確認ができるように追加    従来では出力レベルの調整がKG-STVの画面上にありましたが、これを入   力レベルの調整機能と合わせて「AF Level」ボタンをクリックすることで   表示されるAdjust input and output level画面に集約されました。    出力レベルの調整では従来どおり、無線機へ入力するレベルを調整しま   す。    入力レベルの調整は信号のデコードにはほぼ関係はありませんが、ウォ   ータフォールの色の濃さを調整するために入力レベルの調整が可能になっ   ています。    なお各レベル調整の横にはレベルメーターが付いています。このレベル   メータの上限に達していると、そのレベルはサウンド入出力レベルが最大   値に達しています。  ・他局のBSR補完に対応    従来ではBSRによる画像の補完はBSRを送った局のみが可能となっていま   したが、今回のバージョンにより他局のBSR信号を使い、該当するブロッ   クが欠落している場合は補完できるようになりました。    この場合、画像の送信局とBSR返答の送信局は同じコールサインである   必要があり、コールサインが異なる場合は補完はされません。    他局のBSRにより補完または再描画されたブロックはエラー状態画面で   黄色にドットが表示されます。    なお、同じコールサインでも異なる画像のBSR信号を受信した場合は既に   受信した画像に異なる画像のBSRデータが描画されてしまいます。一度異な   る画像のデータをはじめに受信しておけばこのような問題が発生しません   が、もし異なる画像のBSRを受けそうになった場合は「RX CLR」ボタンをク   リックして手動で受信状態をリセットして下さい。    もし上記の問題があり自動的に画像を取得させるのに不都合がある場合   は従来どうりのBSRの受信方法も設定により可能です。    設定画面の、     Overwrite another BSR image blocks.   のチェックを外すと従来の受信方法となります。 ○KG-STVの補足  ・NORMとCONVの意味    従来のこの項目を選択できるプルダウンメニューは、符号処理を行うか   を示しています。    NORMはノーマルで符号処理を行わず、CONVはコンボリューションの意味   で畳み込み符号処理を行います。    今回のバージョンでは略さずにNormal (Non)とConvolutionと表示され   ます。  ・BSRがなかなか終わらないときの対処方法    回線が不安定だったりノイズが多いとなかなかBSRが終わりません。    それを解決する方法として上記の畳み込み符号処理を入れると良い結果   が得られる場合があります。    畳み込み符号処理はある程度のエラーを修正することができますがデー   タが2倍になるので通常の画像伝送では時間がかかり実用的ではない場合   がありますが、データ数の少ないBSR応答では効率的に使えると思います。    なお畳み込み符号処理をした後は自動的に通常に戻りませんので、新し   い画像を伝送する場合は必ず符号処理の設定を確認して下さい。  ・画像化け現象について    build002から備わった機能でデータがエラーでも画像化を行う機能があ   り、初期状態でONになっています。    この機能を使うとエラーがあっても画像化を行いますので、エラーの位   置や量にもよりますが画像がある程度回復できる場合とまったく画像にな   らない場合(画像化け)があります。    そのため、受信画像のブロックとして、     ・正常なブロック     ・異常なブロック(画像化け)     ・真っ黒なブロック   の3つが現れることになります。    この機能は設定でOFFにできますので、デジタル的な、     ・正常なブロック     ・真っ黒なブロック   の画像とすることも可能です。    設定は、設定画面の     Decode only error free image data.   にチェックを入れるとエラーのないデータだけ描画を行います。  差分の追加説明は以上となります。  ご要望やご希望はぜひお気軽にお知らせください。ソフト作成者が無線をワ ッチしている場合もありますので、7.178MHzでお話していただくとソフトが改 善される場合もあります、Hi  当方では長期的な検討事項としてフェージングに強い新たな変調方法や符号 構成を検討し、画像サイズの大型化や画像の個別識別などを可能として更に使 いやすくて多機能な伝送ソフトを目指そうとしています。  現在はまだ画像をブロックで伝送するためのプロトコルを模索する段階のた め、まだいろいろとご迷惑をおかけすると思いますが、ぜひご協力をお願いし たいと思います。  今後もソフトの改良にがんばっていきたいと思います。  作成者:K.G(JJ0OBZ 新潟県妙高市) ---------------------------------------------------------------------- 作成・著作 K.G k.g8956@ymail.plala.or.jp  今日も飛行機日より http://www2.plala.or.jp/hikokibiyori/ ----------------------------------------------------------------------